初音ミク総研

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初音ミクを研究した文献要約《ユリイカ編 Vol.2》

初音ミク」は「歌」を育てるソフトだ、と思う。(中略)「初音ミク」は、初音ミクというキャラクタを育てるソフトなのだ、という捉え方もできる。

 

 細馬宏通/コミュニケーション論

         『ユリイカ』(08年12月)「歌を育てたカナリアのために」

 

 

「萌え」の本質である「欲望」は、自分を表現するのではなく、他者に表現させ、その表現を所有することを要求する。この意味で初音ミクの声の調節が「調教と呼ばれるのは、その本質を言い当てている。

 

大杉重男/文芸批評

         『ユリイカ』(08年12月)「未クラシック、魅クラシック」

 

 

初音ミクのこうした逸脱性とセクシャリティにまるわる起源神話としては、アーサー・C・クラークスタンリー・キューブリックの手になる映画『2001年宇宙の旅』のHal9000が思い出される。あれこそは、もっとも原始的なヴォーカロイドではなかったろうか。

 

小谷真理/SF・ファンタジー評論

         『ユリイカ』(08年12月)「ハルとミク」

 

 

ユーザーは、〈初音ミク〉を歌わせて楽しむよりは、〈初音ミク〉の「中の人」として歌うことを楽しむのだ。 

 

石田美紀/映像文化論

         『ユリイカ』(08年12月)「『中の人』になる」

 

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