初音ミク総研

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町内会の盆踊りで主婦が初音ミクのコスプレで踊ったところどうなったか

我が家の加入している町内会では、毎年夏休みに盆踊りを開催している。

ちょっと広めの公園に櫓を組み、公園内に電線と提灯を張り巡らせ、

屋台も出店させるなど、毎年盛り上がりを見せている。

といっても、年齢層に隔たりはある。

参加者の大多数は50代以上の地域のお年寄り。

そしてお祭り好きの小学生。

あとは、その小学生の保護者である親。

20代前後の若者にとっては、古臭い、しょぼい祭りなのだ。 

 

この盆踊りには、一つの恒例イベントがある。

それは、仮装盆踊り。

基本的には炭坑節などがずっと流れて、

みんな櫓の周りで円を描きながら踊っているのだが、

ある時間帯だけ、各地区別に住民の代表が、仮装して踊るのだ。

基本的に踊るのは、そこそこ年配の奥さん方。

まあ、一種の余興だ。

 

 

一昨年のこと。

私は妻から相談を受けた。

自分たちの地区の仮装について、何にすればいいか、という相談だ。

妻はたまたま幹事を務めており、

仮装の内容を決め、道具や衣装を揃える係であった。

前の年はAKB48の仮装だったが、今年は何にしようか。

そう悩む妻に、私は初音ミクのコス、もとい、仮装を提案した。

他に候補が思い浮かばなかったからか、その提案は、あっさりと承諾された。

メールで奥さん仲間に通達され、反対意見もなく、決定に至った。

 

ネットでコス、もとい、衣装を検索すると、

5000円くらいのものから2万円くらいのものまでたくさんあった。

妻が10着注文したのは、中でも安い価格帯のもの。

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で、当日。

残念ながら私は休日出勤の仕事が入っており、参加できなかったのだが、

その日の夜に、妻から話を聞かされた。

 

どこから聞きつけたのか、カメラをぶら下げた青年たちが、

何人もやってきたらしい。

中には、この自治体の住民ではないと思われる者もいたそうだ。

もちろん、こんな自治会の撮影にくる若者など、これまで皆無だ。

かれらは盆踊りの迷惑にならないよう、

気を使いながら端っこのほうで、しかし大型レンズで、

初音ミクのコスプレをした主婦たちの撮影に勤しんでいたという。

 

ところで、「主婦」といっても、その多くはアラフォーである。

20代は1人だけ。

私が言うのもなんだが、その中で美人と言えるのは、

あまく見積もって2〜3人だ。(そこに妻が入るかどうかは内緒)

でも青年は、熱心に撮影していたそうだ。

そして仮装盆踊りがおわると、おもむろに近づいてきて、

「おつかれさまです! いいですね、これからも頑張ってください」

と、わざわざ挨拶してから帰ったそうだ。

(妻は『悪いけど今後頑張るつもりはない』と返答したらしい)

 

また、例年盆踊りがおわると、衣装はそのまま捨てていた。

汗臭くなっているし、次の使い道もないからだ。

だがこの年は違った。

小・中学生の女子児童から「欲しい」という声が殺到し、

かなり高い競争率の抽選となってしまった。

こんなことは、前年のAKB48でも、翌年の「アナ雪」でも起こらなかった。

 

初音ミクは、不思議な存在である。

初音ミクを中心に、いろんな人たちの、

世代や性差や立場を超えた、コミュニケーションが生まれる。

それはなぜなのか。

これからも考えていきたい。