まらしいの正しい聴き方
この1ヶ月、ヘビーローテーションで聴きまくっている。
まらしい、やはり良い。
昔から、アニメやゲームの音楽を、オーケストラやピアノで弾く取り組みは少なからずあった。ブログ主もその類を何度か購入してきたが、心の底から満足できるものはなかった。技術か、情熱か、そのどちらかが欠けていたからだ。
だいたい、そうした作品に協力してくれる音楽家は、さしてアニメやゲームに興味がなさそうな人であった。オーケストラにしても、本当はベートーベンをやりたいんだけど、「小銭稼ぎができるから」みたいな感じで、渋々やってる感じがあった。つまり情熱にかけるのであり、これは聞いていてわかってしまうのだ。
一方、アニメやゲームが大好きでも、技術が伴っていなければ聞くに値する作品はできないのは自明の理である。
残念ながらこれまでは、技術があっても情熱にかける作品しか、聞くことができなかった。
まらしいはその点、両方あることに疑いはない。
恐ろしいほどの技術と、本当に「好き」であることを疑いようのない情熱がそこにある。だから共感を呼ぶのだろう。
さて、Vocalo PIANOを買った後、あまりに気に入ったので他のVーBOX等の作品も買ったのだが、どれも気に入ってる。あえて一枚選ぶとしたら、音響の質や、選曲の好みから、やはりVocalo PIANOかな。
さて、2つほど聴き方のポイントを挙げておこう。
一つ目は、スピーカーもしくはイヤホンは、できれば「低音を拾う」タイプより「高音を拾う」タイプの方が良いんじゃないか。
いや、どちらでもすごく堪能できるんだけどね。
何回か聞いていると、ピアノの旋律の後ろで「・・・カス・・・カス・・・」という音が聞こえてきた。最初何の音かわからなかったけど、これは多分、足のペダルを踏み替えている音だ。
自慢ではないがブログ主は少しだけピアノが弾けるので(まらしいの百分の1も引けないが)、この音に気づいてしまった。私なら「へ〜、こんな頻度で踏み変えてるんだ」と興味を持ってこの音も楽しめるのだが、普通の人からしたら、ノイズかもしれない。
また、この「高音」に関係してだが、まらしいの曲は、車のカーステレオで聞くのにめちゃめちゃ都合がいい。我が家で最近出かける時は、いつも聞いている。
というより、よほど静粛性が高いセルシオクラスの車でない限り、車の中でピアノの音を聞くのは難があるのだ。私も昔、ウインダム・ヒルやグレン・グルードをカーステレオに入れて聞こうとしたが、繊細な音はエンジン音とロードノイズにかき消されるので、ほとんど聞くことができない。
一方、ボカロ曲は、ピアニッシモなんてほとんどなく、基本的にフォルテの高速演奏である。トラックに乗っていない限り、走行中にも十分ピアノの演奏を堪能できる。
我が家の車のカーステレオにはもちろん初音ミクも数十曲入っているが、ボカロを1時間聴き続けていると、さすがに嫁から苦情がくる。しかしまらしいは、むしろ2時間聞いていても、許してくれる。ピアノが心地よいのだ。
ドライブのお供に、ぜひまらしいを。