マジカルミライ2016は欠点のないBlu-Ray。買いですわ。
先に結論から言おう。
マジカルミライ2016のブルーレイ(DVD)は、
「買い」です。
ミクフアンにとっても、ミク初級者にとってもお勧めの、
誰でも楽しめる完成度の高いパッケージです。
ブログ主はコンサート会場に足を運んだことがない、
家庭内視聴専門家だが、
ひょっとしたら昨年の「2015」も、
会場のクオリティーは「2016」と同じだったかもしれない。
しかし、ブルーレイの出来に関して言えば、
「2015」は欠点が多く不満が募り、
「2016」はそれらが解消された秀作と断言できる。
「2015」との比較で述べると、格段によくなったのはカメラワークである。
一言で言うと、ミクさんをしっかり観れるのだ。
「何を基本的なことを」と思われるかもしれないが、
実は「2015」ではこれができていなかったのだ。
初の武道館コンサートということでスタッフが舞い上がったのか、
ミクさんより、会場全体をカメラで収めようという意図が出でしまい、
「武道館ライブ」鑑賞はできても「ミクさん」鑑賞ができない作品になっていたのだ。
具体的に言うと、ロングショットを多用し、目まぐるしくカットが変わり、
なぜか振り付けのいいところでバンドのアップとかになる。
ゆっくりとミクを愛でることができなかったのだが、
「2016」ではこの点が完璧に修正されている。
十二分にミクさんの歌と踊りを堪能できる1枚だ。
あと「実存感」が素晴らしい。
中2の娘と一緒に鑑賞したが「そこに〝いる〟としか思えない」との意見で一致した。
この実存感は、昨年からプロジェクターの数を増やしていることから
可能になったものだと思われる。
ただし「2015」は、編集のまずさから、それが生きなかった。
今もフアンの評価が高いブルーレイ「2013」は、
曲目やカメラワークなど、ブログ主にとっても満足できる一品だったが、
光学的な演出が多用され、そのためにミクさんがかすれてしまうことが残念だった。
「2016」でも光学的な演出がバンバンなされている。
でも、ミクさんは超クッキリ。
「これは映像なんだ」と改めて意識しないと、「そこにいる」としか思えない。
正直に言うと、やや解像度が荒くなったり、ロングショットでボケてしまうところもあるのだが、もはや「誤差」程度と言えよう。
初音ミクのブルーレイとしては、一つの到達点にたどり着いた作品となった。
さて、タイトルで「2016」は「欠点のない」と書いた。
裏を返せば、「欠点」はないが、「改良の余地」は、まだある。
演出上の「物足りなさ」は、少し感じた。
昔の「ミクパ」や「感謝祭」の頃の方が、例えば曲から曲へと繋ぐ間の演出で、
色々工夫が凝らされていた。こういったものが、あまり見られない。
また、セットも、ソロで歌う際には、やや「ポツン」とした感じがある。
この辺り、なんとかもう少し賑やかにできる余地はあるはずだ。
とは言え、これらは「プラスアルファ」の加点部分である。
基本点は、「2016」で、ほぼ満点が取れたと言っていいだろう。
この基本を維持しつつ、「2017」以降の「加点」を期待したい。